intoは、熟語にたくさん使われています。
丸暗記しても、忘れてしまったらそれまで。
不毛な努力とはおさらばしましょう。
Intoのコアイメージを、イラストで徹底解説します。
その上で、さまざまな意味での使われ方を、例文で読んでいきましょう。
このページを読み終わるころには、暗記なくしてintoが使われている文章をすんなり読めるようになっていることを保障します。
前置詞をマスターすることで、英語話者にまた一歩、近づきましょう。
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前置詞intoのコアイメージ
intoは、動きのあるイメージを持ちます。
inとtoが合体した前置詞なので、inとtoに分解して考えます。
toは方向性や到達点を表します。
inは、ある領域の中にある状態を表します。
それらが合わさって、「領域に入る動き」という意味になります。
重要な派生イメージ 変化
A freezer turns water into ice.
冷凍庫は水を氷に変える。
intoには、実は「変化」という意味があります。
これを知っていないと、多くの句動詞の理解を暗記に頼ることになります。
この変化という意味は、toの「結果への到達」と、inの「領域」から導かれます。
Toの結果への到達
toは方向を表しますが、着眼点が到達地点へと置かれている言葉です。
そのことから、到達の意味を含み、それが転じて結果を表します。
Inの領域という性質
inは領域を表します。
外と中をわざわざ分けるということは、inの中の領域は、外界とは異なる空間であるとも考えられます。
上の画像の例で言えば、冷凍庫の中は、外とは温度が極端に異なる(低い)空間であるわけです。
異なる領域に入った結果、変化する
これらの、toとinを合体させてみましょう。
「結果」という意味を持つtoにより、水が冷蔵庫という外部とは異なる「冷たい領域」に入った(in)結果、変化してしまうという意味をもつようになったのです。
intoが変化と言う意味を持つことはわかってもらえたでしょうか。
それでは、例文を通してintoのいろいろな意味を見てみましょう。
こまかい日本語訳にとらわれずに、「領域へ入る」「変化」のどちらがよりうまく当てはまるのか、考えながら読んでみてください。
前置詞into 目に見える領域へ入る動き
中へ
はじめは特に工夫のいらない例から読んでみましょう。
モノを収納や穴など、物理的などこかへ入れる、入るという意味のintoです。
Would you put the jar back into the cupboard for me, please?
その瓶を食器棚に戻してくれないかな。
If the blind lead the blind, both shall fall into the ditch.
盲人が盲人を連れれば、両者とも溝に落ちる。
空間へ入る⇒~の方向へ
なにかが、とある空間へ入っていきます。
例えば視線が、相手の目という領域に入っていけば、目を見るという意味合いになります。
「領域に入る動き」であることは変わらないことを確認しましょう。
She was looking straight into his eyes.
彼女は彼の目をまっすぐ見ていた。
The bull tossed him up into the air.
雄牛は彼を空中へ放り上げた。
衝突
中へ、という意味から少し発展しています。
トラックというモノを、金属の車体で包まれた空間としてとらえて見ましょう。
その空間へ、乗用車が入っていくわけです。
2つの車が空間を共有しようとしますが、金属で覆われているために空間の共有は叶いません。
結果として、衝突するという意味合いで使われるようになったというわけです。
やはり、「領域に入る動き」には変わりありません。
The car skidded and went out of control, crashing into an oncoming truck.
その車は滑って制御を失い、向かってくるトラックと衝突した。
He’s always walking into things when he doesn’t have his glasses on.
彼は眼鏡をかけていない時はいつも物にぶつかる。
他者の意識へ入る⇒偶然出くわす
人と会うということは、互いを自分の意識の領域に入れる(into)と考えることもできます。
誰かの意識の領域に、ついつい駆け込んでしまった(run)場合、「偶然出くわす」という意味になるわけです。
I ran into her by chance on my way home.
私は帰宅中に偶然彼女に出くわした。
Rollo was a purse snatcher. My father ran into him off-duty. He shot my father 6 times and got away clean.
ロロはひったくりだった。父は非番のときに彼に出くわした。彼は父を6回撃ち、そして完全に消えた。
前置詞into 目に見えない領域へ入る動き
心の中に入る⇒~に夢中
日本語だと、心が奪われるとか、夢中という言い方をしますが、夢中という言葉のほうがニュアンスが近いでしょうか。
対象の世界に、心が入ってしまう⇒夢中という表現です。
とシンプルに言うだけでも、結構な心の動きを伝えられます。
Jackie’s really into classical music.
ジャッキーは本当にクラシックにはまっている。
I’m into you.
キミに夢中だ。
変化 性質が変わる
冒頭で説明した、「変化」です。
変化にも様々あります。
ばらばらになったり燃えたりして壊れる。
言葉を変化させたら、翻訳になります。
感情は移ろいやすいもので、これも変化の対象です。
すこし多めに例文を用意しましたので、様子をイメージしながら読んでみてください。
単語を入れ替えて自分の言いたいことを言ってみると、記憶に定着しやすいですよ。
She cut the meat into small pieces.
彼女は肉を小さく切り刻んだ。
There was a series of explosions and the van burst into flames.
何回かの爆発があり、バンは炎の塊となった。
Her novels have been translated into 19 languages.
彼女の小説は19ヶ国語に翻訳されている。
We’re planning to turn the smallest bedroom into an office.
私たちは一番小さい寝室をオフィスにしようと計画している。
A man of gladness seldom falls into madness.
感謝の人も稀に激怒する。
Love can turn the cottage into a golden palace.
愛は小屋を黄金の宮殿に変える。
数字を変化させる⇒割り算
5が30に入っていって、30を変化させると、6つのかたまりになります。
カジュアルな表現ですが、ドラマや実際の会話では聞く/言われる機会はありそうですよね。
What’s 5 into 25?
25割る5はいくつ?
5 into 10 is 2.
10割る5は2だ。
組織へ入る
My father went into the army the day after the war began.
父は戦争が始まった次の日に入隊した。
My brother initiates me into the club.
兄/弟は僕をクラブへ加入させた。
She inducts Kyoko into the cult.
彼女はキョウコをカルトに入団させた。
出来事へ入る⇒~に関する
An investigation into the accident is underway.
その事故の調査は進行中だ。
They decided to search into the case.
彼らはその事件を調査することを決めた。
過程へ入る
動作やものごとの過程というものにも、始まりや終わりがあるので、領域がそんざいします。
その領域にもintoは入っていけます。
Into every life a little rain must fall.
どんな人生にも多少の雨はつきものだ。
How can we persuade him into joining us?
どうしたら彼に参加してもらえるかな?
時間へ入る⇒時が移り変わる
時間もintoで入っていく対象になる領域のひとつです。
他の時間から対象の時間へ入っていくさまを表しますので、「長めの時間が経過した/かかった」という気持ちをこめる場合が多いですね。
He worked late into night.
彼は夜遅くまで働いた。
A few weeks later, winter had turned into spring.
何週間か後には、冬は春へと移り変わった。
As the dusk shaded into night, we drove slowly through narrow alleys.
夕暮れの影が伸びて夜へと移り変わってゆくとき、僕たちは細い路地を車でゆっくりと抜けていった。
まとめ
intoは「領域に入る動作」という基本的な意味があります。
またそのイメージから派生して、変化という意味を持っています。
intoで入っていく領域には、物理的なものから派生して、様々な概念があります。
いたずらに熟語を暗記しようとするよりも、シンプルなようで深い前置詞をマスターしたほうが、喋れる自分になれる日が近づきます。
他の前置詞も併せておさえておきたい人は、こちらを見てください。
あなたの英語生活の充実のお役に立てれば幸いです。
応援してるよ!
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。
I’m into it!