前置詞のコアイメージを押さえ、例文を見て使い方をコアイメージとともにマスターしましょう。
イメージで考えられるようになれば、正しい前置詞の使い方ができるようになります。
この記事では、特に使用頻度の高い前置詞10個についてまとめました。
前置詞の定義と覚え方
シカゴのWalden大学では、前置詞について次のように書かれています。
前置詞とは、名詞の前に置かれて、方向、時間、場所、空間的な関係を示したり、モノの説明をしたりするものです。
英語の前置詞は、高度に慣用的です。(つまり、慣用句として暗記するしかないものがたくさんあります。)
しかし、ルールも存在します。
多くの前置詞の運用は、例文によってはっきり示すことができます。
そのような場合には、前置詞を個別に学習するのではなく、その例文を覚えてしまうのが一番です。
Grammar: Prepositions / Walden University
使用頻度の高い前置詞一覧
前置詞はそれはもうたくさんあり、数え上げれば切りがありません。
Excelcior大学のサイトでMost commonとされる前置詞だけでも、これだけあります。
こんなにあるんだ!
aboard | as | by | in | over | until |
about | at | considering | inside | past | up |
above | before | despite | into | regarding | upon |
across | behind | down | like | since | verses |
after | below | during | near | than | with |
against | beneath | except | of | though | within |
along | beside | excluding | off | to | without |
amid | between | following | on | toward | |
among | beyond | for | onto | under | |
around | but | from | outside | underneath |
このリストを暗記する必要はありません。
しかし、この最も多用される前置詞をたびたび振り返り、ひとつひとつの意味を考えてみることは、とても有用でしょう。
Common Prepositions / Exelsior College
to
toは方向や到達点を表しています。
Can you quickly run tothe shops? |
ささっと店まで走れる? |
It’s a quarter to ten. |
10時15分前です。 |
toには、大きく下記の用法があります。
二つの点の間の時間のto
2つのうちどっちが好みかのto
限界や終点のto
for
forは、乱暴に言えば「~のための」という意味の前置詞です。
ですが、多様な使い方をされる前置詞なので、日本語で「~のための」とは覚えないことをオススメします。
I baked a cake for my sister! |
妹のためにケーキを焼いたの。 |
It’s used for drinking. |
飲むために使うんだよ。 |
誰かを助けるとき、いいことをするときのfor
機能、使い方、何のために使うのかのfor
時間の幅 何かやるときにかかる時間のfor
in
inは3次元的な空間の中にあることを表します。
また、時間の表現では、月、年、また午前中など、幅のある時間を表します。
I’ve got the key in my pocket. |
ポケットにかぎが入ってる。 |
I was born in 1986. |
1986年生まれです。 |
空間や地域、街の中
人の集団の中
液体に含まれるもの
月や年などの期間
午前中などの時間
所要時間
in on at はよく混同してしまう前置詞なので、比較しながら押さえるのが効率的です。
on
onは平面にくっついている状態を表します。
また、時間表現では、on 21thやon Wednesdayなど、日やdayとつく曜日、祝日などを指すときに使われます。
You can see a painting on the wall behind me. |
後ろの壁にある絵が見えますね。 |
I’ll meet you at 3 p.m. on Thursday. |
木曜の3時に会おう。 |
道路の表面
水面
日付や曜日
at
atは空間のことを話すときは、点を指します。
そこからイメージが進んで、特定された場所や情報を指すときにも使われます。
時間についても同様で、幅の無い時刻や、正午などの特定のタイミングを指すときに使います。
They live at 14, Eagle Road. |
彼らはイーグルロードの14番に住んでいる。 |
The train arrives at 3:30. |
電車は3:30に着きます。 |
住所のat
イベントのat
時刻のat
時間表現に自信の無い人は、こちらで整理してみてください。
by
byもforと同じく、多様な使い方をされています。
近さを表したり、手段を表したり、時間の表現では期限を表したりします。
I parked by the supermarket. |
車はスーパーの近くにとめたよ。 |
Make sure you’re home by midnight! |
深夜までには帰ってくるのよ! |
近くを通るby (移動の動詞で)
ある時間までに のby
受動態で、~~によって のby
手段、方法 のby
by ~selfで、「一人で」「その人たちだけで」
無理に日本語に訳して覚えようとせずに、例文をたくさん読んで、byという言葉自体をあなたのものにしていってみて下さい。
with
withは、「一緒に」というイメージから派生して、「持っている」「使っている」などさまざまな用途につかわれます。
I like to eat my burger with mustard. |
ハンバーガーはマスタードをつけて食べるのが好き。 |
He’s married with three children. |
彼は既婚で、3人の子供がいる。 |
恋愛関係のwith
持っているwith
使っているwith
何かを感じているwith
同意しているwith
持っているwithといっても、英語のhaveの広い範囲での話です。
“He has blue eyes.” を、「彼は青い目を持っている」と訳すのは違和感がありますよね。
このように日本語を挟むと混乱の元です。
イメージで、効率的に押さえましょう。
of
ofは、「~~そのものの一部」ということを表すために使われます。
切り離すことのできない一部、と捉えると、本質をつかめているでしょう。
I felt a drop of rain. |
雨の粒を感じた。 |
Bears belong to the family of mammals. |
熊は哺乳動物の科に属する。 |
所属のof
出所のof
関係のof
内容のof
範囲を限定するof
from
fromは「~からの」と理解されていることが多いと思います。
実際には「~を出発点とした」というイメージをもつ前置詞です。
そこから派生して、原材料、原因などもfromで表されます。
He fell from the tree. |
彼は木から落ちた。 |
Paper is made from wood. |
紙は木から作られている。 |
原料のfrom
原因・理由のfrom
分離のfrom
区別のfrom
妨害のfrom
範囲のfrom
about
aboutは、「なにかを中心とした、そのぼんやりとした周辺」を表す前置詞です。
I love thinking about the future. |
将来について考えるのが好きだ。 |
We’re about to eat. |
ちょうど食べようとしてるところだよ。 |
約、だいたいのabout
ちょうど…しはじめるところのabout
まとめ
前置詞は、日本語にない品詞です。
ですので、日本語に訳さず、イメージで捉えることが効率的です。
また、前置詞を単独でとらえようとするよりも、例文やフレーズなどで、ひとかたまりの表現として押さえる方が、知識として定着します。
このページで前置詞の概要を捉えたら、個別の記事を読んでみてください。
それぞれ例文を豊富に用意してありますので、あなたが前置詞をマスターするお役に立てるかと思います。
また、勉強法についても記事を書いています。
英会話を身につけたい人、効率的な勉強をしたい人はぜひ読んでみて下さい。
あなたの英語ライフが充実するよう、応援しています。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。
前置詞の全体像を見てみよう