この記事では英語の発音がわかるための考え方、日本語との違いのうち、一番大事な点を、1つだけ、お伝えします。
それは、英語には無声音があるということ。
これさえ認識できれば、取り組み方が変わって、効率が上がって、英語話者になれる日がぐんと近づきますよ!
英語と日本語の発音は何が違うのか
LとRの発音が違うだとか、細かい点はたくさんあります。
でも、英語が喋れない日本人のほとんどが気づいていない、最も重要な違いがあります。それは、英語には声を出さない音がある、ということです。
音声学では、無声音といいます。
これは、カタカナ英語の弊害、と言い換えることもできます。
ここで、「学校 school」という単語を例にとって考えて見ましょう。
カタカナでschoolを書くと、「スクール」になりますね。このとき、音はいくつあるでしょうか。
「ス」「ク」「ー(ウ)」「ル」
の4つの音で構成されていることが分かります。
では、英語のschoolには、いくつの音があるのでしょうか。
答えは、1音です。ひとつしか音がないのです。
正確には、ほかにも音はいくつかありますが、声が出ていません。
(実際にはLは接近音と言って、母音と同様に声帯を使い音を出します。
語尾のLは目立ちにくく、単語「school」においては母音の(ウ)と合体して、ひとつの音節を構成しています。)
あえてカタカナで表現するとしたら、スクールの、「-(ウ)」の部分だけ、声を出しているんです。声帯を使っています。
「じゃあ、SCHの部分と、Lの部分はどうなってるの?」
このS、CH、L*は、全部、声を出さない音なんです。(*Lは本当は接近音と言って声は出ていますが、ここでは無視してOKです)
ここで、カタカナ英語の限界が出てきます。もう、カタカナでは説明ができません。なぜか。
では、「スクール」を、ローマ字にしてみましょう。
su ku u ru となります。
ここから、無声音の部分の母音を取り除きます。すると、s k (u-) r となります。
こんなの、読むことができませんね。
でも、英語の発音というのは、こういうつくりになっているんです。
日本語と英語の音の違い、わかりましたね?英語には、「声を出さない音がある」です。
ちょっと乱暴ですが、いったん
母音は有声音
子音は無声音
ととらえてみるとわかりやすいです。(実際には、子音には有声音もあります。母音は必ず有声音です)
どうやったら無声音を発音できるか
ではどうしたら、日本語にない、この「声を出さない音」を出すことができるでしょうか。
のどをつかわないで、口だけで「ス」の音をだしてください。
細かく言うと、のどの声帯を振動させないで、「ス」の音をだそうとする、ということになります。
ローマ字の su から、u を取った、s だけを出すんです。
わかりにくければ、「静かにして!」の「シーッ!」を、「スー」にできれば、それで正解です。
どうでしょうか。できたでしょうか。
これができたら、もう英語の s の発音はオッケーです。ガイジンさんに、通じます。
すぐにできなくても安心してください。
難しくても当たり前です。これまで、日本語だけで生きてきたんですから。
これから頑張ったらいいんです。
無声音「声を出さない音」は、全てこれと同じです。
声帯を使わないで、息だけで音を出してください。
それだけで、無声音の発音は8割方クリアです。
結論、S、CH、が「声を出さない音」、Lは小さな声なので、schoolの発音は、こうなります。
この無声音「S」の発音の図解を当サイトでも用意しています。
また、無声音と有声音の両方がある「th」についても当サイトでマスターしてしまいましょう。
違いがわかると取り組み方が変わる
さて、日本語と英語の発音の、一番大事な違いはもう分かりましたね。
もう、カタカナ英語を使おうとは思えないんじゃないでしょうか。
根本的に違うから、通じないんですね。
日本語で「サウス」「ノース」といっても外国人に道案内はできません。
「ドゥーユーアンダースタンド?」と訊いたって、”Oh, you can’t speak English….” と言われちゃうだけですね。
だから。英語を書くときは、必ずアルファベットで書きましょう。
カタカナで覚えたって意味がないですから。
アルファベットの綴りをよく見れば、無声音と有声音は、結構見分けられるもんです。
僕の場合、発音記号がなくったって、あてずっぽうで発声した単語でも、結構伝わったりしちゃいます。
音を聴いただけで、辞書を引くこともできます。
正しく訓練すれば、誰でも、あなたもそうなれます。
そして、音が分かっていたら、テストなんかで単語を書くときにも、間違いが減りますよね。
suchoolu なんて綴りが気持ち悪く感じてもらえたら、僕の伝えたいことはだいぶ受け取ってもらえていると思います。
もうあなたは英語のコツを掴みましたから、単語を覚えるときには音を聴かずに覚えたとは言えなくなっているでしょう。
綴りをみて、どこが有声音で、どこが無声音かを推測するようにもなってきます。
それが分かった上で発音したあなたの英語は、ちゃんとネイティブに伝わります!
違いが分かったら、何をすれば発音がよくなるのか
最後に、どういう訓練をしたら、全部の音が正しく発音できるようになるのか。
ネイティブに手取り足取り教えてもらわなきゃならないのか。
英会話スクールに通わなきゃいけないんでしょうか。
時間もお金もかかっちゃいますよね。
大丈夫です。僕はこの英語の発音がよくわかる本一冊で身につけました。
この本には、口の開け具合、唇の形、舌の位置など、音の出し方がイラストになって載っています。
また、CDがついているので、自分の作った音と正解を比べて修正ができるんです。
これでカタカナ英語から卒業できるなら、安いもんですね。
僕が学校の教科書を決められるなら、最優先で導入しちゃうくらい、オススメです。
一部はこのサイトにも記事がありますので、良かったら見てみてください。
まとめ
英語には、日本語には存在しない無声音というものがあります。
声を出さない音、無声音を正しく理解することで、正しい発音のトレーニングができるようになる。
そして、口の形を真似て、ネイティブの音をコピーすれば、それはもう通じる発音です。
僕はこれに気づいてから、飛躍的に英語力が伸びました。
自分で発音を訓練して、それがネイティブに伝わったときは、本当にうれしかったです。
そして、何十人ものネイティブと会話をして、この取り組み方は正しかったんだな、と自身を持つようになりました。
せっかく英語を勉強するのなら、使える英語を覚えましょう。
あなたにもできますよ、だって僕にもできたんですから。
あなたが楽しい英語ライフを送れるよう、応援しています。
この記事を読んで下さって、ありがとうございました。