洋楽和訳解説「Let it Be」マザーマリアとは誰のことなのか?ポールはどんな気持ちで歌っているのか?

洋楽で英語学習

こんにちは、今回はビートルズの「レットイットビー」の和訳と文法解説です。

海外サイトを参考に、歌詞の解釈も丁寧に行いました。

マザーマリアは、一見聖母マリアのことかと思いきや、実はポール・マッカートニーのお母さんのことだそうです。

解釈のパートに詳しく書いてあります、ぜひのぞいてみて下さい。

歌詞和訳「Let It Be」- The Beatles

When I find myself in times of trouble, Mother Mary comes to me
Speaking words of wisdom, let it be
And in my hour of darkness she is standing right in front of me
Speaking words of wisdom, let it be

ぼくが辛いとき 母マリアが夢に現れる
助言をくれるんだ 身を任せなさいと
そして暗闇の中にいるとき 彼女はぼくの前に立ち
助言をくれるんだ 身を任せなさいと

Let it be, let it be, let it be, let it be
Whisper words of wisdom, let it be

身を任せよ 身を任せるんだ
そっとつぶやくんだ 知恵の言葉を
身を任せるんだ ってね

And when the broken hearted people living in the world agree
There will be an answer, let it be
For though they may be parted, there is still a chance that they will see
There will be an answer, let it be

世界の心破れた人々が 手を取り合うとき
そこに答えがあるだろう その答えの導くままにさせるんだ
離れ離れなっている人たちにも 再会のチャンスはある
そこに答えがあるだろう その答えの導くままにさせるんだ

Let it be, let it be, let it be, let it be
There will be an answer, let it be
Let it be, let it be, let it be, let it be
Whisper words of wisdom, let it be

あるがままにさせよ あるがままにさせるんだ
そこに答えがあるだろう その答えの導くままにさせるんだ
身を任せよ 身を任せるんだ
そっとつぶやくんだ 智慧の言葉を
身を任せるんだ ってね

Let it be, let it be, let it be, let it be
Whisper words of wisdom, let it be

身を任せよ 身を任せるんだ
そっとつぶやくんだ 智慧の言葉を
身を任せるんだ ってね

And when the night is cloudy there is still a light that shines on me
Shine until tomorrow, let it be
I wake up to the sound of music, Mother Mary comes to me
Speaking words of wisdom, let it be

夜が暗く曇っていても ぼくを照らす光もある
夜が明けるまで照らしてくれるんだ 照らすがままにさせよう
ぼくは美しい母の声に目を覚ます 母マリアが来てくれる
そして助言をくれるんだ 身を任せなさいと

Let it be, let it be, let it be, yeah, let it be
There will be an answer, let it be
Let it be, let it be, let it be, yeah, let it be
There will be an answer, let it be

あるがままにさせよ あるがままにさせるんだ
そこに答えがあるだろう その答えの導くままにさせるんだ

Let it be, let it be, let it be, yeah, let it be
Whisper words of wisdom, let it be

身を任せよ 身を任せるんだ
そっとつぶやくんだ 智慧の言葉を
身を任せるんだ ってね

楽曲解釈「Let It Be」 – The Beatles

短い解説でこの曲をよく説明しているサイトがありましたので、そちらを和訳引用して紹介します。

Mother Maryとは誰を指しているのか

マリア、母とくれば、誰もが思い描くのがキリスト教の聖母マリアでしょう。

この解釈でも、十分成り立ちますし、また素敵な解釈だと思いますが、作曲したポールマッカートニーは、自分の母親を意図していたようです。

「私はいつもマリアは聖母マリア、イエスの母のことだと思っていた。しかしポールの母もまた、名をマリアと言った。そして彼女はポールがまだ少年の頃に亡くなっている。ポールはインタビューでこう言っている。この曲を作ったとき、彼は母のことを思っていたと。」

I had always thought that Mary means the virgin Mary, the mother of Jesus. But Paul’s mother was also named Mary, and she died when he was a young boy. Paul has said in interviews that when he wrote the song he was thinking about his mother.

http://www.learningfromlyrics.org/letitbe.html

イギリスのラジオ局 Radio X のサイトにも、このような引用があります。

「60年台に、夢を見たんだ。死んだ母が現れて、ぼくを安心させてくれるんだ、こう言って。”大丈夫よ。あるがままにさせなさい” ってね。」

“I had a dream in the Sixties where my mum who died came to me in a dream and was reassuring me, saying: ‘It’s gonna be OK. Just let it be…”

https://www.radiox.co.uk/artists/beatles/let-it-be-meaning-story-lyrics/

これらから判断すると、Mother Mary は、ポールの母のことであって、let it be は宗教的な歌ではないということになります。

最初の let it be の意味

let it be は、シンプルな言葉だけに、どうとでも取れます。

それは、文脈によって意味合いが変わってくるということです。

最初の let it be は、過去のことについて言っています。

「let it be の意味は、let go(行かせる、去るものを追わず)、リラックスすること、トラブルについて悩まないことだ。これは安息の言葉であり、我々に悲しい出来事について考えすぎないこと、変えることのできない過去の悪い出来事を受け入れることを気付かせてくれる。」

“Let it be” means let go, relax, don’t worry about your troubles.  These are words of comfort, reminding us not to think about sad things too much, to accept the bad things that have happened that we cannot change.

http://www.learningfromlyrics.org/letitbe.html

次の let it be の意味

二つ目の let it be は、There will be an answer と言っていますので、未来のことを言っています。

「”Although they may be parted…” の部分では、let it be は違う意味を持つ。ここでは、ただ問題に悩まず、悪いことを受け入れろという意味ではない。ここでは、「ものごとが起きるままにさせろ」となる。新しい世界が、より幸せでより平和な世界が、現実となるようにさせろということだ。」

“Although they may be parted, there is still a chance that they will see. There will be an answer– Let it be.”
This time the words “Let it be” have a different meaning.  “Let it be” here does not mean to just relax about our problems and accept bad things.  It means “let it happen”– let some new world, a happier and more peaceful world, become a reality.

http://www.learningfromlyrics.org/letitbe.html

the sound of music の意味

僕はこれを、「(母の)美しい声音」と訳しました。

the は、特定されているものについて付けられる冠詞です。

ですから、この「音( sound )」は、何でもいいなにかの音楽の音ではなくて、なにか特別な音ということになります。

通常 the が使われる場合は2パターン。

それまでの文脈で説明されている場合か、②誰にとってもあたりまえで説明が不要な場合です。

ですが曲において、① それまでいちども「sound of music」(音楽の調べ、響き、音)についての説明や、近いこと、似たようなこと、隠喩などは出てきていません。

また、② sound of music と言って通常思い浮かべられるのは1965年に作られたアメリカのミュージカルでしょうが、そのようなものをこの曲の中でいきなり引用するのは、奇抜に過ぎます。

そこで、どのような解釈がなされているか調べてみたところ、次のようなコメントが見つかりました。

「彼が目を覚ますとき、彼は完璧な世界にいて、いろいろな問題から離れることができている。そこにはマリアがいて、彼を慰めている。彼女の声は完璧で、彼女の言うことも完璧で、だからその声音は、彼にとってまるで音楽のようなんだ。」

As he wakes up, he’s in a perfect world, away from his problems. He has Mary there to comfort him. Her voice is perfect, what she says is perfect, that is why it sounds like music to him.

https://songmeanings.com/songs/view/853/

また、music を辞書で引くと、必ずしも「音楽」と訳さなくてもよさそうな定義があります。

「声や楽器に作られた音で、聴いて心地よいように調整されたもの」

music
sounds made by voices or instruments arranged in a way that is pleasant to listen to

macmillan dictionary

そこで、the は、「母の声」という特定をしている、という解釈をしました。

これは、その直後にある “Mother Mary comes to me speaking words of wisdom” が、この the の説明になっていると捉えています。

「お母さんが来て、素晴らしい助言をくれる。その美しい声音で、僕は目を覚ますんだ」という解釈です。

このように、the sound of music を「(母の)美しい声音」と解釈しました。

文法解説「Let It Be」 – The Beatles

let it be

let 人/モノ 動詞で、「人/モノに自由に(動詞)させる」です。

この let を使役動詞といい、使役動詞には他に make, have, get があります。

let を他の使役動詞と比べてニュアンスをつかんでみましょう。

makeは、「強制的に~させる」で、人/モノに判断の余地はありません。主語となる人はそれをさせる権力をもっています。

get は、「納得して~してもらう」で、人/モノを説得してお願いを聞いてもらうニュアンスになり、主語となる人は 人/モノ にそれをさせるために労力をかけています。

let は、「人/モノの自由意志に任せる」となります。主語となる人物は 人/モノ に対して、いっさい働きかけません。

ですので、 let it be は、「it が be(存在する)ままにさせよう」というのが、直訳した意味になります。

Let と動詞で始まっていますので、命令形です。

「~させろ、~させよう」となり、命令形といっても必ずしも命令しているわけではありません。

it は代名詞ですので、これは文脈により様々なものが代入されます。

right in front of me

in front of ~は、「~の前に」です。

rightは、この in front of を強調して、「~のまん前に、目の前に、すぐ前に」と言う意味になります。

「right 定義:正に、すぐに、はるばる、完全に」

right ​‌‌‌
​DEFINITIONS
exactly
immediately
all the way
completely

macmillan dictionary

will

There will be an answer の will ですが、ここに平和への希望が強く込められているという見方もあります。

例えば、この will が would だったとすると、仮定法になり、「そうなるとは思っていないけれど、ありえない話だけれど」という意味になってしまいます。

そうすると、この曲はいっぺんに悲観的な意味になってしまいます。

未来の話ではあるけれども、will と歌っていることで、不確定な未来ではあるけれども、「僕は信じているよ」というニュアンスが強くなるんです。

when

同じことは、when the broken hearted people agree にも言えます。

この when が if だったとすると、「絶望している人々が手を取り合う」可能性が、when よりも低いと考えていることになってしまいます。

ケンブリッジ英英辞典によれば、if と when の違いは下記の通りです。

if は可能性のある、あるいは現実的でない状況や条件に使う。
when は未来の状況や条件で、確かだと考えていることに使う。」

If or when?

We use if to introduce a possible or unreal situation or condition. We use when to refer to the time of a future situation or condition that we are certain of:

You can only go in if you’ve got your ticket.
(チケットを持っていれば、中に入れる。)

When I’m older, I’d love to be a dancer.
(大きくなったら、ぜひダンサーになりたい。)

cambridge dictionary

when と if は置き換えることが可能な場合もありますが、そこに篭っている感情には差があるのです。

when と歌っているので、「きっとみんな手を取り合う日が来るんだ」という気持ちが篭っているということです。

まとめ

誰もが知っている名曲だけに、カラオケなどで歌いたい人も多いと思います。

同じ歌うのでも、意味をしっかり分かっていたら、より楽しいですよね?

さらに文法も理解していれば、歌うことが英語の勉強にもなります。

ぜひこの名曲で、あなたも英語力アップしてみてください。

ここまで読んでいただき、ありがとうございました。

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